毎月1日発行[発行責任者:守 一雄]
(kazuo.mori[at-sign]t.matsu.ac.jp)
http://www.avis.ne.jp/~uriuri/kaz/dohc/dohchp-j.html
「ドリルの次は写真集かい?とことん読書のネタが尽きたようだな。1日発行の予定がずいぶん遅れたじゃないか」と言われそうですが、読書はしているんです。ただ、この2冊の写真集は松本大学図書館の新着図書コーナーで見て、どちらもちょっと衝撃を受けたので、紹介することにしました。
前期の授業が全部終わり、カナダのマクマスター大学で開かれた「教育と認知についてのシンポジウム(EdCog2017)」に参加してきました。行きの機内では発表の準備、帰りの機内では紀要論文書きとちょっと張り切りすぎて、帰国後に少し疲れが出て、DOHCの発行も遅れてしまいました。
実は、5月号と6月号で、通勤形態が変わったことで電車内での読書時間がなくなり、読書ができなくなったとぼやいていたのですが、毎日必ず大学図書館に行くようにすることで解決しました。はじめは「電車代わりに図書館で30分くらい本を読むことにしよう」と考えて自前の本を持って行ったのですが、「新着図書コーナー」に面白そうな本が並んでいて、ほとんど毎日1冊のペースで読むことになりました。おかげで、5月までに28冊しか読めず、年間百冊ペースをかなり下回っていたのも、6月7月はそれぞれ23冊、15冊と読み一気に遅れを取り返しました。松本大学は小さな大学なので図書館にはほとんど期待をしていなかったのですが、収書担当の司書のセンスが素晴らしく私の好みの本が並んでいて嬉しい限りです。
というわけで、こんな写真集が新着コーナーに並んでいたのを手に取ったというわけです。考えてみれば、書店に行ったとしても、この2冊が同じ棚に並んでいる可能性はありません。赤ちゃんの本の方は2016年刊、屠場の方は2011年刊なので、たまたま同時に収書になったので図書館の同じ棚に置かれていたのです。結果的には、生と死の写真集が並んでいたことになります。(守 一雄)
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(c)あすなろ書房/平凡社 |
一方、賭場の写真集では牛の屠殺場における「死の現場」を見ることになる。実は、大阪・松原賭場における屠殺の現場を撮影したこの写真集も古いもののようである。解説によると、1986年の写真展で公開したものに、1999−2009年に撮影したものを追加したとある。そのためもあってか、すべてが白黒写真である。しかし、これがカラー写真だったら生々しすぎて見ることができなかっただろうと思う。この写真が撮られた頃は、屠夫と呼ばれる専門の技術員が牛の眉間に特殊なピストルで3cmほどの穴を開け気絶させるという方法がとられていたという。まさにその瞬間の写真もある。では、30年経った今はどうなのか、この本にはハッキリとは書かれていない。ただ、冒頭にある短い解説の中で本橋氏は「せめて人間が食するものは人間の手で殺すべきではないか、それが相手に対する礼儀ではないか」と書いている。今は、機械で牛を殺すようになっているのかもしれない。(守 一雄)