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第38巻第5号                2025/2/1
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DOHC(年間百冊読書する会)MONTHLY

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毎月1日発行 発行責任者 守一雄
(kaz-mori@cc.tuat.ac.jp)
http://www.avis.ne.jp/~uriuri/kaz/dohc/dohchp-j.html


 正月に息子たちや孫たちが帰省してきていて、楽しく過ごしたのですが、帰った日から疲れが出たのか妻が風邪気味になり、特に咳が酷くなりました。妻の咳は丸々2週間が経っても酷いままで、そのうち私も感染って発熱し、咳が出るようになりました。この熱はすぐに下がったのですが、咳は長引き、それでも頭痛があるわけではないという不思議な症状が続きました。妻は咳が止まらないまま、仕事には出かけていて、そのうち職場で同様の症状の同僚が百日咳と診断されたということで、私たちも百日咳だろうということになりました。

 農工大の頃からの知り合いの中国人研究者に話したところ、梨を氷砂糖と一緒に煮たスープが咳に効くと教えてくれ、なんと宅急便で洋梨を5個送ってくれました。私も妻もこうした民間療法には懐疑的なのですが、わざわざ送ってくれたものなので、ネットでレシピを探して試しに1個分だけ作ってみました。驚いたことに、この梨シロップを飲んで寝たら、私も妻も明け方まで咳が出ずにぐっすりと眠れたのです。梨のどんな成分が咳に効くのだろうと思って、改めてネット検索をしてみたのですが、「中国では古くから咳止めとして親しまれています」的なことが書かれているだけで科学的な説明が書かれているものは見つかりませんでした。何とも不思議ですが、昔からの言い伝えも、試してみる価値はあるのかもしれないと思った次第です。

 と、またこんな雑談を書いているのは紹介したい本が見つからないからで、この3ヶ月で30冊ほど読んだのですが「この辺のことも少し勉強しておこうかな」と思って手にした本は、結局どれもあまり面白くないのでした。そんな中で、息抜きのつもりで読んだこの本は予想外に面白く、今月号はこれでお茶を濁すことにします。(守 一雄)

【これは絶対面白い】

ビートたけし『ゴンちゃん、またね。』

文藝春秋 (¥1,430) 

(c)文藝春秋
 
 あのビートたけしが2018年に書いた本である。漫才コンビとして知られるようになったが、すぐに映画監督としての才能を示し、「世界のたけし」となり、種々の事件を起こしながらも、「天才たけし」として今も多方面で活躍している。そんなビートたけしがこんな本を書いているとは知らなかった。

 表紙に「作・画 ビートたけし」とあるように、表紙の絵もたけしが描いている。表紙以外にも、カラーで17点の挿画があり、巧い絵というわけではないが、不思議な味わいがある。

 主人公の則之は、肺ガンで亡くなった両親が残した家で一人暮らしをしている。大学の文学部を出て小説家を目指しているが、なかなか芽が出ないまま、学生時代の友人が勤める出版社の雑誌記事のためのテープ起こしのアルバイトでなんとか生計を立てている。そして、このアルバイトで知り合った人から安く譲り受けたのが柴犬のゴンちゃんである。一人暮らしの則之にとってゴンちゃんは分身のような存在となった。ところが、いつも一緒に散歩と買物をしていたゴンちゃんが行方不明になってしまった。ゴンちゃんはどこに行ってしまったのか。

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 挿画があったり、そのためか紙質も厚かったりで、装丁もしっかりしていて絵本のようである。著者にサインをしてもらって本棚に置いておきたいと思う本だ。(守 一雄)

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